コスプレイヤー、ミシン糸は工業用(業務用)が絶対オススメ

オススメミシン糸

衣装製作の話。うちでは家庭用ミシンを使って衣装を作っていますが、よく使う糸はぜんぶ工業用(業務用)ミシン糸にしています。

ふつ〜の糸をふつ〜に使っている間は衣装製作中にどこかでなにかの糸がなくなっちゃうのがけっこうストレスでした。ボビン何個か巻いたらもう半分くらいになってしまうのでは…という勢いで糸はなくなっていきます。修羅場中に糸がなくなったらもうお手上げ、終了、完敗。

そんなある日、どこかで「工業用のデカイ糸をマグカップに入れて使えば家庭用でも無問題」と見かけました。えぇっ…サイズ合わない物使っていいんかな…などと思いつつ、試しに一つ買ってマグカップに入れて使ってみたところ、

嘘でしょ…余裕で大丈夫だ!! 

となりまして。それ以来、基本色の糸で小巻を買ったことがありません。工業用(業務用)ミシン糸の良いところは、

  • とにかくたくさん入ってる
  • ゆえにえげつなくコスパが優れている

という2点。縫っても縫ってもなくならない! バカスカ縫っても糸代を気にする必要もない!(一個一個は安くてもたとえば5個買ったら1500円くらいしちゃうわけで)

あの感動をちょっとおすそ分けしたいのと、以下、オススメの理由とあると便利な色をついでに紹介しておきます。

目次

家庭用にも工業用(業務用)ミシン糸がオススメの理由

工業用(業務用)ミシン糸は大ボリュームである

普通サイズの小巻のミシン糸(写真左)は300メートル。ところが大巻の工業用(業務用)ミシン糸(写真右)なら約2743.2メートル(3000ヤード)! 長さの差、約9倍!! これならどれだけ下糸を複数ボビンで巻いてもすぐにはなくなりません。

服一着作るのに糸はどれだけ使うのかな? と調べてみたら、ワンピースで200メートルくらいだそう。軽い衣装を一着作るのに、一巻使っちゃう人もいるかな〜くらいの感じ。そういえば私も最初の頃は毎回糸を買い足していました。

絶対使うってわかってる物をちまちま買い足していくのはすごく面倒なので、一気にたくさん置いておけるのは本当に良いです。

工業用(業務用)ミシン糸は安い

たくさん入っているということは当然単価が安くなります長さは9倍近い違いがあるのに値段はせいぜい2~4倍差。普通用の小巻はだいたい200円前後、大巻は800円前後。

この違いは使えば使うほど大きくなっていきます。圧倒的コスパ。選ばない理由がない。

工業用(業務用)ミシン糸は家庭用ミシンでも使える

最初これを知らなかったので小巻をちまちま使っていたのですが、ミシンって本体の糸立てにハマってない糸でも使えるんですね。

ミシンの後ろにマグカップを置いてその中に突っ込んで使うか、あるいは左のような数百円で売っているこういうの(糸立て)を用意すれば、ご覧のように普通に家庭用ミシンで工業用(業務用)ミシン糸が使えます

高い位置にマグカップを置いてダイレクトにインして糸を使います。ちょっとガタガタするけどちゃんと縫えるので大丈夫。ただし、糸を引っ張る力がかかって軽いカップだと動いて落ちるので、どっしりしたマグカップを使うか、それがなければ糸をかける場所を別途作るかするのが安全です。

糸かける場所なしで机にマグ直置きでも、まぁ縫えるんだけど…私も実は最初はそうやってガタガタと使ってました…笑
これは糸立て台。ミシンの後ろに置いて使います。糸をかける場所があるからコップと違って高い位置に置く必要もなし。ボビンも置ける。

うちでは今はAmazonで買ったスタンドタイプを使っています。3色立てておけるので頻繁に色を変える時にも多少ラク。とりあえず家のマグで試してみて、気に入ったら楽天やAmazonで「糸立て台」で探してみてください。

ところでミシン糸とその扱いの基本

私も最初よくわからなかったのですが、使ったり買い揃えるうちに糸の種類などを少しずつ覚えていきました。最低限知っておくほうが良さそうなことは、以下のとおりです。

布の素材と糸の素材はだいたい揃える

コスプレ衣装ならそんなに神経質になる必要はないですが、だいたい素材を揃えておくと洗ったりアイロンした時にもツレが出にくく安定する感じがします。

ミシン糸の素材や種類

ポリ素材中心になるコスプレ衣装なら、ポリエステルのスパン糸。スパン糸は布馴染みの良いソフトな風合いで毛羽のある糸です。お店でミシン糸くださいって言ったらとりあえず出てくるやつ。ポリエステル100%だと商品名がキングスパン、シャッペスパン、ハイスパンなど。うちにあるのはキングスパン。

ニットなどの伸びる素材には生地と同じように伸びるナイロン素材の糸。こちらはスパンではなく、つるっと滑らかなフィラメント糸という分類です。レジロン、モノカラーなどが有名(個人的にはエッフェルっていうブランドがよく伸びる感じがするので好き)。

化繊素材で見ると上記2点が主に見かける糸の種類です。が、大巻の糸を探しているとそこにロックミシン用のウーリー糸も混ざってくるかもしれません。素材も一緒、大巻なのも一緒で間違えそうになりますが全然種類が違うので間違えないようご注意ください。私は最初に間違えてレジに持って行きました。

以下、見た目はほぼ一緒な3つの大巻を並べてみました。これ不慣れだと見分けつかないですよね…。簡単にまとめます。

ウーリー糸

ロックミシンで使われる糸で、ウールのように伸縮性がありふわふわした感じ。ちょっと毛糸っぽい雰囲気。ロックミシンでの縁かがり用なので、かなり細く柔らかく、衣装の普通の縫製としては使えないので間違えないようにどうぞ。「ロックミシン」「ウーリー」という単語があったら注意!

フィラメント糸

伸びる素材で使うことが多い。つやつやつるつるした糸でシルクっぽい感触、ちょっと伸びる。強度もある。絹やウールなどに向いているとされる。ポリのフィラメントミシン糸は「テトロン糸」と呼ばれている。

スパン糸

毛羽がありざらりとした感触で、綿糸の風合いに似せてある汎用性の高い糸。私達が一番よく知っている糸のタイプ。家にあるのはだいたいコレ

シャッペスパンをはじめとするメーカー品の糸は、ミシン糸と手縫い糸の両方で展開があったり、色・糸の太さが幅広いです。迷ったら上記に出ているような名前のメーカー商品にしておけば問題ないですし、ほとんどが事足ります。

とはいえ、色々揃える中でのメーカー糸って時にちょっと高いなって思っちゃうんですよね。それでつい100均の糸などに心惹かれることもあると思います。が、できれば初心者ほどちゃんとしたメーカーの糸がオススメです。

というのも安い糸は撚りが甘かったり糸切れしやすく、間違えて解く時などミシンや布に余計な負担がかかります。洋裁屋さんの安い糸ならともかく、100均の糸はケバが強くホコリやゴミもけっこうすごいのでできれば糸売り場で購入しましょう。

それでも家にある物を消費したいなどでちょっと不安な糸を使う時には、負荷のかかる部分(袖ぐり、股間部分など)は二重で縫う、ミシンの釜は普段よりマメに掃除するのがオススメです。

縫うものの厚み(硬さ)と糸・針の太さは合わせる

ミシンの性能でも変わってくるようですが、だいたいの家庭用ミシンならスパン糸50か60番と普通〜中厚用の針を買っておけば良いと思います。よほどの物でなければそれで対応可能です。

縫いながら「いやなんか…これは違うんじゃないか…」と思ったらその時に適応した太さに変更すれば良いと思います。

こだわり始めるとミシンから針糸から様々な使い分けをしたくなるのですが、最初から色々揃えても混乱するので、製作に慣れて、素材や仕上がりにもっとこだわりたいと思うようになった時に改めて糸や針の番手を意識するようにするのが現実的です。

見えない縫い目は色の色にこだわらなくても良い

これ、最初目からウロコでした。内側や裏に入って見えない縫い目部分は布の色と違う糸を使って良い、という事実。

この当然のことを、衣装初心者の頃の私は「ズル」みたいに思っていたのですが、言われてみたら別に違う色でもいいですよね。だって見えないんだもの…作っているのは「撮影するための衣装」なんだもの…。

特に裏側になる下糸はほぼ白か黒でOK。何色でも良いんですが、糸調子の具合や透けで色が見える可能性もあるので、明るい布なら白糸で、濃い色の布なら黒糸で、位の使い分けはした方が良いですね。

その程度しか分けていないので、うちには下糸ボビンは白黒各色が3個ずつは巻いてストックしてあります。見えない場所の下糸は、布色にしなくても明度が近い方の黒か白を使えばOK。いちいち下糸を新規で巻かなくて良いのも時間のコスパも良いです。

こうしてからというもの、全色下糸を用意していた頃に比べると、かなり素早く気軽にミシンがけを行えるようになりました。下糸で使う分量が減って色糸の消費量自体も減り、途中でうっかり糸がなくなるということも今はほぼないです。

コスプレイヤー御用達ミシン糸カラー

新作の度に布に合わせて糸を買うのがベストですが、一巻きで足りるか余るかも毎回わからない状態で目見当で糸を買っていくのもめんどくさいもの。

以下、とりあえず大量にストックしておけば、見える縫い目のみ買った糸を使ってエコで安心な衣装製作が可能になるコスプレイヤーにオススメの基本カラーです。

白と黒

白糸ルチル
『魔法使いの約束』ルチル 白の魔法使い衣装

もうとにかくコレは大巻で買っとこ!!! 白と黒の糸は間違いなくしぬほど使います。

たとえばまほやくの白の魔法使い衣装、ジャケット+パンツ+ケープ+マント+さらにマントというミシン大マラソンだった訳ですが、大巻の白があったからこそ心安らかに作業ができました。

衣装製作ペースは年に数着の私ですが、それでも3〜4年で白黒一個ずつは使い切りました。

白黒ミシン糸

ベージュ

ベージュ、実は金のブレードなどに使えます。ギラギラゴールド系がお好みの場合は黄色の方が浮かないですが、抑えめゴールド系の場合はベージュ糸の方が馴染みます。アイドル衣装を作る人なんかは絶対一本置いといた方がいいです。

ユーサネイジアの衣装は襟や身頃にレースのモチーフを縫い付けてあるんですが、ある程度幅のあるゴールドでもベージュ糸でわりとなんとかなりました。フチをぐるりと縫っているのでけっこうな長さを縫っていることになります。

裾や襟をぐるっと縫う時なんかも思うより1.5倍は縫ってるので、ゴールド対応の糸ってけっこうすぐ使っちゃうんですよね…

ベージュミシン糸
『あんさんぶるスターズ!!』瀬名泉 白昼夢*微睡みのユーサネイジア衣装

よく作る衣装の地色

『あんさんぶるスターズ!』日々樹渉 夢ノ咲学院冬制服

推しや推し作品、推しユニットって何かと同じ系統の衣装を着がちじゃないですか? 私の場合は白か紺ベースが極端に多いため、白・黒・ベージュに加えて紺色の巻き糸も買っています。ブレードを叩いたりマントを縫うと一瞬で糸が減っていくので…

あと、一時期はやたらめったらブルーの布を縫っていたのでキレイめの青系の糸も大巻であります。ユメノサキで活躍しました…。

紺ミシン糸
青ミシン糸

最後に注意点。糸も劣化します

コスパ良しの太巻きが絶対オススメという話でしたが、最後に1点だけ注意点。

糸も経年劣化します。趣味を楽しむ範囲では糸が経年劣化で弱ることはまずないと思いますが、10年単位で使い切れないくらいなら数年で使い切れる分量の小巻にしておく方が良いでしょう。

なので、たまに見かける古〜いお店の在庫処分品などは、ちょっと注意した方が良いかも。アンティークレベルの品は実用としてはちょっと心もとないので、それなら多少値段が上がっても新品をオススメします。

以上、ミシン糸についてでした。大巻の白黒買っとくだけで幸せになれます。

あとアイドルコスプレしてるならベージュもほんとに使うから。KnightsPは紺も。ほんと。絶対。

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