コスプレメイクが普段メイクと違うのはわかるけど、実際はどうしたらいいんですか? と、たまに聞かれるので、自分の頭の整理を兼ねてまとめてみました。
先に言っちゃうけど、ここでは具体的なテクニックは特に書いてなくて以下、コスプレメイクとはなんぞや的な、概念的なお話です。もうちょっと具体的なアイテムとかのお話はこっちで別にまとめたので良かったら。
コスプレメイクとはなんぞや、の結論は「自分の顔面は横に置いといて、キャラに似せることだけを考えて手を動かす」に尽きると思ってます。コスプレメイクって、普段の「自分のためのメイク」とは逆方向の「キャラのためのメイク」ですよね。
普段メイクは実際に会う人用で、顔の造形を活かし、自分自身を最大限良く見せるためのメイク
コスプレメイクは写真や映像に残す用で、自分の素材はさておいて、キャラクターに似せるためのメイク
って感じ。
自分もはじめは違いがわからず、普段メイクとほぼ同じ顔面で撮影に挑み、ぼんやりしたただの自分写真を量産していました…(それはそれで加工レスキューもできるんだけど)。
今は最初よりは慣れて、ちょっとだけコツのようなものもわかってきましたが(ちょっとだけね!)、一番大事なのは「キャラに似せるぞ」って意識だと思います。意識しながら回数を重ねるとすべき作業が少し見えてくるというか…。
以下、メイクをする上での意識の違いだけ、さらっとまとめてみました。
コスメイクと普段メイクの違い
最初に出たように、コスプレと日常で求められるメイクの役割は似て非なるもの。そのふたつの「何が違うかを意識」するようにしてメイクしていたら、最初はあれこれごっちゃで1時間以上メイクしていた私も、自然と手順が整理されていきました。その「何が」を少し掘り下げてみると…
- 普段メイク
-
自分自身の肌色・顔立ちを活かし、それを素の状態よりも美しく見せるためのもの。実際に目視した時の美しさが最優先。相手や場などのTPOに応じる必要がある。
- コスプレメイク
-
自分自身の顔面の特色をできるだけ消し、キャラの肌色・顔立ちに似せるのを最優先に美しく仕上げる。写真や映像にした時の美しさが最優先。撮影イメージや周囲のメンバーとの調和が必要になる。
まぁそうだろうけど〜わかるようなわからないような〜〜ですよね…。笑
以下、もうちょっとだけ具体的に考えてみます。
コスプレでのベースメイク
コス用ベースメイクの考え方
コスプレ用の肌、ベースメイクではデータ映えが最優先。普段なら多少の色むらがあっても自然で透明感がある方がきれいに見えると思うんですが、撮影時(特にスタジオでライティング組む場合)にはやりすぎと感じるくらい厚塗りしてフラットな肌に仕上げる方がだいたいバエます。
普段メイクは、自然なツヤ感・透明感、地肌や顔立ちとの一体感が大切にされます。無理して厚塗りでアラを全部隠すより素肌感があるほうが「きれい」で、スキのないマット肌より多少そばかすが透けて見える艶のある肌の方が人気がありますよね。完璧で不自然な美しさより自然で健康的な印象が好まれます。元気で可愛いそのままの君が好きって感じ。
一方コスプレメイクでは、厚塗りで不自然でもアラをすべて隠すのが良い場合が多いです。撮影方法にもよりますが、バチバチにライティングする場合は光で微細な部分はかなり飛びますし、普段好まれる艶メイクをするとテカテカ光ってかえって邪魔になることも…。結果、自然な綺麗さよりも、しっかりとカバーして色を乗せ、コントゥアリングなどを駆使した立体感のある厚めのメイクの方が映えます。不気味上等、肌の凹凸は埋めて塗装しろ、って感じ。
ベースメイクで必要な物
ベースメイク自体はあくまで土台。普段メイクのままでも比較的違和感のないパートです。実際、キャラと自分の肌色が大きくかけ離れていない人、肌状態が普通に良い人は普段のままのベースメイクでいいんじゃないでしょうか。
逆に、肌コンディションが理想とちょっと違う(私のことです)、肌色がデザインとけっこう違う場合(いつもの私のことです)、コスプレ用のベースメイクの準備をします。ざっと必要なのは下記5つくらい。
- キャラの肌トーンに寄せるためのカラー下地
- キャラの肌色のファンデーション
- ファンデに沿う色合いのハイライト、シェーディング
- 仕上がりの質感コントロール用のお粉
- 肌状態によってはカバー力のあるコンシーラー
もちろん使えそうな手持ちがすでにあれば、それを流用します。
キャラクターコスプレって髪色が特殊な場合が多いので、パウダーを一番白い物にして少しでも白肌寄りにしてる気がします。ベースが白いと肌と髪色の調和はだいたいなんとかなる。たぶん。
コスプレでのポイントメイク
キャラっぽさの過不足を補いつつ、見栄えを良くしていくのがポイントメイク。人によって前後するとは思いますが、
眉>アイメイク>シェーディング>リップメイク>ハイライト
この順で効果が大きいかな? と個人的には思います。
私の場合は眉と、アイメイクの中でも下まぶたメイクがめちゃくちゃ大切で、ここが失敗したらその日はほんとに駄目です…毎回撮影前に友達に「左右対称になってる? 変じゃない? 薄くない?」て確認してます。
あと濃さも合わせ相手に揃えるようにしてるので、メイク中は何度か相手のメイクと自分を照らし合わせて、相手やカメラマンさんに濃さの確認と調整をしてもらいます。
撮影に入る前のメイクの第三者チェック、できるだけしておきたい🥺
👀アイメイク
一番目立つしやればやるだけ効果的な部分。キャラデザとにらめっこしながら(これ大事)、自分の目の形をどうそこに寄せるか試行錯誤してます。マスカラ・つけまつげの有無、カラコンの大きさや色・フチ、アイラインの色・太さ・長さでかなり変化するので、頑張りの見せ所です。
なお、アイラインはあんまり太かったり濃いと面白くなりがちなのでその加減が難しい…。
ハイライト、シェーディング
ベースメイクの延長ですが、キャラと自分の輪郭を寄せる地味に大切な作業。面長、丸顔、ベース型などの特徴を活かしたり殺したりしながら陰影と目の錯覚を最大限に利用します。顔の長さも幅も、メイクで多少はなんとかなるから大丈夫!
これも濃すぎると光と影が画面上で大混乱した写真ができてしまうので、あくまで自然に、さりげなく。もしやりすぎてもそのまま上からファンデ乗せればちょうど良くなります、大丈夫。
💋リップメイク
昔は男装なら赤みをほぼ消して肌色にするのが流行った気がしますが、今はリアルアイドル含め、自然に血色の良いリップが主流っぽいですね。リップラインで幅や厚みを描くことで、形から女性的になったり男性的になったり変化がつけられます。私の場合、口幅がふつうの人より狭いので男装の時には必ずアイブロウペンシルでこそっと口幅(口角?)足しててます〜。
リップは女性誌のメイク記事などで質感やボリュームの見せ方が載ってるので参考にするとめちゃくちゃ男装コスにも役立ちます(リップに限らないけども)。
各工程、詳細はまた後日
以上、コスプレのメイクってこうだよね〜ということをざっと書き出してみました。
いやこれ、ほんとは一個一個でオススメの方法とかアイテムを紹介しようと思ってたんですが、概要だけですご長くなっちゃった…ので、今回はとりあえずこのあたりで。大雑把な雰囲気は伝えられてるといいなぁ…
また部分ごととかでもうちょっと深めに語りたいと思います。ではでは。
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